薬剤師の転職で企業で働く場合の「厳しさ」や「待遇」は?

(1)薬剤師向けの企業求人の現状は?

薬剤師の資格を生かして働くことができる職場は、調剤薬局、病院、ドラッグストアだけではありません。最近では、資格を生かして「企業へ転職をしたい」という方は年々増加傾向にあります。しかし、企業で働くことは、調剤薬局、病院、ドラッグストアへの転職と比較をすると難易度が高く狭き門になっています。

 

そもそも市場に出てくる「薬剤師向けの企業」の求人数は、調剤薬局、病院、ドラッグストアと比較をすると少なく、少ない枠に多くの希望者が集まるため、選考もその分厳しくなります。

 

現在、製薬会社では、特許切れにより減収し、開発費を削減しているケースが多く、開発・研究職の早期退職や、MRへの部署異動も盛んに行われているのが実情のようです。MRも同じく、早期退職を推進するなど盛んに行われており、企業=安定という時代は過ぎ去ろうとしています。

 

 

 

 

 

 

(2)企業薬剤師の年収は意外と低め

企業薬剤師の年収相場は、およそ400万円~500万円が相場になっています。企業薬剤師の中でも最も年収が高いのがMRで、年収700万円を超えるケースもありますが、業務が多忙なため人気は高くありません。調剤薬局勤務の薬剤師の平均年収は約520万円となっており、残業が少なく安定した職場と言えます。

 

薬剤師の求人で給料が高い(高収入の)調剤薬局とは? 

 

MRを除く、企業薬剤師の年収は以外と低めなので、企業勤務だからといって、高年収を期待しすぎると痛い目にあいます。企業薬剤師として年収700万円以上の高年収を得るには、英語でのコミュニケーションができる、管理職としての経験があるなど、経験や能力が必要となります。

 

薬剤師の転職で「給料が高い」おすすめの「企業」とは? 

 

年収アップを見越して転職をしたいと考えている方は、企業での就業はおすすめできません。企業は基本的には土日休みのケースが多いため、「年収よりもプライベートを重視」という軸で転職先を探している薬剤師にはおすすめと言えます。

 

企業勤務の場合、調剤薬局、病院、ドラッグストアのように立ち仕事ではないので、肉体的な負担が少ないという点もメリットです。イメージ先行で企業への転職を考えている人は、次の転職で重視したいことは何かということを考えて検討しないと後悔します。

 

 

 

(3)企業薬剤師として働きたいなら、早期にキャリアチェンジを

調剤薬局・病院・ドラッグストアなどは、比較的年齢が高くなっても転職しやすい職場と言えます。しかし、企業で働く場合は、組織の年齢構成がありますから、新卒以外では、企業での就業経験がないと転職が難しいケースが多いので、注意が必要です。

 

企業での就業を検討している薬剤師は、20代のうちにキャリアチェンジをすることをおすすめします。企業求人は、非公開で募集しており、転職エージェント(紹介会社)経由で求人しているケースがほとんどです。求人サイトに掲載されていない求人も転職エージェントにはありますから、本格的に企業薬剤師としてのキャリアチェンジを考えているならば、転職エージェントに登録をして求人情報を得ることが近道です。

 

 

 

 

 

 

 

人気の企業薬剤師とは?

上記では、企業薬剤師の厳しい現状をお伝えしましたが、もちろん魅力的な部分もたくさんあります。特にMR職で実績(成果)を上げると年収1,000万円の近道になります。ここからは、業種別の仕事内容や待遇などをご紹介致します。

 

(1)製薬会社

製薬会社は薬剤師が活躍できる企業の代表格です。いわゆる医薬品の開発や製造、販売などを行なう企業を指し、TVコマーシャルでお馴染みの有名製薬会社から専門性の高い医薬品を製造する会社、漢方薬を中心に製造販売する会社、地域に根差した伝統的な製薬会社まで求人先は多岐にわたっています。

 

主な仕事内容

薬剤師が製薬会社で担当する業務は、研究職(創薬研究を担当)、開発職(臨床試験を担当)、学術職(文献・論文情報を担当)、DI職(医薬品情報を担当)、MR職(医療情報を担当)などがあります。

 

 

 

製薬業界 30歳時の年収ランキング

1位 エーザイ(772万円)

2位 武田薬品(737万円)

3位 アステラス製薬(733万円)

4位 第一三共(730万円)

5位 生化学工業(679万円)

6位 中外製薬(653万円)

7位 小野薬品(648万円)

8位 塩野義製薬(628万円)

9位 協和発酵キリン(622万円)

10位 大日本住友製薬(612万円)

 

 

 

 

 

(2)化粧品メーカー

化粧品メーカーに多数の薬剤師が働いていることはあまり知られていません。実は化粧品の開発や製造は薬事法と深く関連しているため、メーカーからの薬剤師求人は意外に多いのです。薬剤師が活躍できる化粧品メーカーとしては、誰もが知っている日本有数のメーカーから専門性の高いメーカー、外資系企業まで広範囲に及んでいます。

 

 

 

化粧品メーカーの職種別モデル年収

(1)化粧品メーカーでの品質保証業務:400万円から650万円

(2)化粧品メーカーでの品質推進職:400万から700万

(3)大手化粧品メーカーでの品質管理:350万から500万

(4)老舗化粧品メーカーでの品質保証、薬事:300万円から600万円

(5)化粧品、雑貨メーカーでの薬事、品質管理:330万円から550万円

 

主な仕事内容

薬剤師が携われる業務としては、化粧品の成分研究、企画や開発、品質管理、薬事申請対応などが挙げられます。そのうち、特に活躍の場として注目したいのが薬事関連業務で、品質保証や安全性保証などの部署での就業が考えられます。

 

 

(3)CRO

CROとは製薬会社に代わって、新薬開発のための治験業務を行なう企業を指します。日本語では「開発業務受託機関」といいますが、特別な機関というわけではなく一般の民間企業です。最近では新薬開発の治験業務をCROに依頼する製薬会社が増えているため、薬剤師求人が伸びていくと予想されます。

 

 

 

CROの年代別年収
年齢 平均年収 男性平均年収 女性平均年収
20代 452万円 497万円 421万円
30代 511万円 514万円 509万円

 

主な仕事内容

薬剤師が担当する主な業務としては、治験計画の作成、治験の準備作業、治験モニタリング、治験に関連する各種連絡業務、治験報告書作成などが挙げられます。ほかにデータベース作成や管理などのデスクワークを担当するケースも見られます。

 

治験を行う施設において、その進行をサポートする業務が治験コーディネーターです。 欧米では必要不可欠な職種として認知されていますが、日本でも近年重要視されてきています。 施設内では患者と直に接する事になり、治験の内容を説明したり、時には不安を和らげるための相談相手になる事もあります。

 

看護師や臨床検査技師の資格を持つ人がなる場合もありますが、薬剤師の場合は新薬に関する情報提供や薬剤部との調整など、薬の専門家としての役割が求められます。

 

薬剤師の求人で「給料が高い」CRO(CRA)はどこ? 

 

 

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薬剤師の転職サイトを徹底比較! 2023年最新版!

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ファル・メイトは薬剤師の派遣・紹介予定派遣の求人紹介会社です。子育て中の空いている時間を有効活用したい、Wワークをしたい、ちょっとつなぎで派遣の仕事をしたと思っている薬剤師には最適です。


薬剤師の資格を生かして働く雇用形態には、正社員やパートやアルバイト、契約社員や人材派遣などがあります。


このうち、正社員やパートのお仕事は、比較的多くの薬剤師求人サイトで見つけることができますが、契約社員や人材派遣などの雇用形態は見つけにくいという特徴があります。


ファル・メイトでは、こうした人材派遣や契約社員の雇用形態の求人も豊富に取り扱っていて、高い時給と抜群の好条件で転職先を見つけることができます。

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