薬剤師に強く求められる3つの心構えや能力(スキル)とは?

薬剤師の活躍するフィールドは、臨床現場(病院、診療所、薬局)をはじめ、公衆衛生、MR、食品衛生、化粧品、試験検査、薬品の製品開発研究、学校薬剤師などなど実に多岐に渡っています。現在、薬剤師の数は、市場の需要に対して圧倒的に少なく、転職においても「売り手市場」になっています。

 

ドラッグストアや薬局の出店が増加傾向にあり、この先10年程度は、増えていくと予想されています。しかし、いずれは日本の人口減少に伴い、薬剤師を取り巻く環境も大きく変わっていくはずです。

 

その時に後悔しないためにも、また、近い将来に転職を考えているなら、待遇の良い「やりがい」のある職場で働くためにも、薬剤師として求められる心構えやスキルを身に付けておく事がとても大切になります。薬剤師として求められる重要な心構えやスキルは、以下になります。

 

 

 

 

薬剤師に求められるスキル

(1)向上心と使命感・責任感
(2)コミュニケーション能力
(3)「知識」と「技能」

 

 

(1)向上心と使命感・責任感

薬剤師は人命に関わる業務を行なうという意味で、常に学び続けて知識やスキルを上げていく向上心を持つ必要があります。ちょっとした知識不足や技能不足でミスが起こる可能性があるからです。

 

薬剤師は人の健康や生命に深く関わる職業です。その代表例が医薬品の調剤で、わずかなミスも患者さんの容態を左右する可能性があるのはご存知のとおりです。このリスクを理解していない薬剤師はいないはずですが、それを分かったうえで業務にあたっての慎重さと正確性を維持していく必要があります。

 

口で言うのは簡単ではあるものの、忙しい毎日のなかで疲れていたり体調不良を起こすこともあるでしょう。また、患者さんが待っているから急がなければならない等の状況もあるわけで、慎重さや正確性を維持するには普段の心構えや努力が求められるのです。

 

また、医薬品を必要とする人々をサポートし社会に貢献しようという使命感や、自分の仕事をやり遂げようという責任感も薬剤師に不可欠なものです。もちろん、すべてに完璧にというわけにはいかないこともあります。しかし少なくとも、こうした心構えを持つことを求められていることは確かです。

 

 

 

(2)コミュニケーション能力

コミュニケーション能力が高いと、より詳細な患者情報の収集が可能となり、患者にとってより良い服薬支援へとつながっていきます。

 

薬局現場における患者とのコミュニケーションには「伝える」「聞き出す」「分かち合う」「聴く」「考えてもらう」などの要件が必要です。コミュニケーションに関しては有名な「メラビアンの法則」があります。これは言語だけでは相手にメッセージが7%しか伝わらず、見た目・表情・しぐさ・アイコンタクトで55%がプラスされ、話のスピード・声の大きさやトーンなどでさらに38%が追加され、100%に近づくというものです。

 

この法則でわかるのは言語情報(言語そのものの意味)だけで十分な意思疎通を行うのは困難で、視覚情報等の「非言語コミュニケーション」が欠かせないということです。薬剤師は調剤された医薬品を患者に渡す際に、キチンと相手の目を見て、理解しているかどうかを確認することが大切です。文章を読み上げるように説明するだけでは、メッセージは伝わらないのです。

 

 

 

(3)「知識」と「技能」

すでに薬剤師の資格を持っている場合、「薬の知識や取扱う技能は取得している」と考えがちです。しかし、現実には年々新薬が開発され、少しでも勉強を怠ると持ち合わせている知識や技能だけでは追い付かなくなるリスクがあります。

 

特に昨今では国内と海外の企業の技術提携や合併が進んでおり、既存の知識だけでは対応できない新薬を取り扱う機会も増えてきました。薬剤師が薬の専門知識と技能を持ち続けるためには、常に勉強していくという心構えが必要です。

 

米国では、薬剤師免許は更新制で、規定時間の教育を受けないと免許の更新を行うことができません。 パートであっても正社員であっても、決められた時間数の講習を受け、勉強していかなければ薬剤師として仕事を続けていくことはできません。

 

免許の更新のための勉強時間は、薬剤師が確保すべき最低限のものです。多くの米国薬剤師は、それ以上に自分で時間を作り勉強し知識を身につけています。

 

医薬品に関する十分な知識がなく、技能も未熟な状態では、若い薬剤師を指導することもできません。そうなるとあなたのいる調剤薬局自体がレベルの低い調剤薬局となってしまいます。

 

もし、あなたが今いる調剤薬局をレベルの低い調剤薬局と感じる場合、あなたを成長させてくれる調剤薬局へ転職を考えてみるのもいいかもしれません。 調剤薬局によっては、自己学習用の教材を配布してくれたり、e-ラーニングが受講できるようになっているところもあります。

 

 

 

薬剤師として求められる基本的な資質

文科省が薬剤師として求められる基本的な資質を10個定義しています。職場によって必要とされる資質は異なりますが、一流の薬剤師として成長していく為には、それぞれの能力を底上げしていくことが必要です。

 

あるべき姿

豊かな人間性と医療人としての高い使命感を有し、生命の尊さを深く認識し、生涯にわたって薬の専門家としての責任を持ち、人の命と健康な生活を守ることを通して社会に貢献する。

 

(1)薬剤師としての心構え

薬の専門家として、豊かな人間性と生命の尊厳について深い認識をもち、薬剤師の義務及び法令を遵守するとともに、人の命と健康な生活を守る使命感、責任感及び倫理観を有する。

 

(2)患者・生活者本位の視点

患者の人権を尊重し、患者及びその家族の秘密を守り、常に患者・生活者の立場に立って、これらの人々の安全と利益を最優先する。

 

(3)コミュニケーション能力

患者・生活者、他職種から情報を適切に収集し、これらの人々に有益な情報を提供するためのコミュニケーション能力を有する。

 

(4)チーム医療への参画

医療機関や地域における医療チームに積極的に参画し、相互の尊重のもとに薬剤師に求められる行動を適切にとる。

 

(5)基礎的な科学力

生体及び環境に対する医薬品・化学物質等の影響を理解するために必要な科学に関する基本的知識・技能・態度を有する。

 

(6)薬物療法における実践的能力

薬物療法を総合的に評価し、安全で有効な医薬品の使用を推進するために、医薬品を供給し、調剤、服薬指導、処方設計の提案等の薬学的管理を実践する能力を有する。

 

(7)地域の保健・医療における実践的能力

地域の保健、医療、福祉、介護及び行政等に参画・連携して、地域における人々の健康増進、公衆衛生の向上に貢献する能力を有する。

 

(8)研究能力

薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を有する。

 

(9)自己研鑽

薬学・医療の進歩に対応するために、医療と医薬品を巡る社会的動向を把握し、生涯にわたり自己研鑽を続ける意欲と態度を有する。

 

(10)教育能力

次世代を担う人材を育成する意欲と態度を有する。

 

 

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